大阪府がん診療拠点病院
大阪府がん診療拠点病院の指定
大阪府がん診療拠点病院とは、専門的ながん診療機能の充実を図るためにがん診療拠点病院を設けることにより、がん治療の医療の充実、医療水準の向上を図るとともに、安心かつ適切ながん医療が提供されることを目的としています。
富田林病院は2011年4月に「大阪府がん診療拠点病院」に指定されました。
富田林病院のがん診療の取り組みについて
当院は、5大がん(肺がん、胃がん、肝がん、大腸がん、乳がん)に対して集学的な医療(手術、化学療法、緩和ケア)を提供し、地域の医療機関または開業医の方々の医療連携を充実し、専門的で良質な医療提供を行っています。
また当院では、がんと診断された患者さんに、手術や化学療法など、がんそのものの治療だけではなく、がんに伴う苦痛(痛みの症状・今後の不安や療養上の気がかりなどの心の問題)をやわらげる事を目的とした『緩和ケア外来』も設置しています。がん疼痛緩和を中心に、患者さんの苦痛をやわらげるお手伝いや、ご家族のサポートをするための『緩和ケアチーム』を結成し、診療に取り組んでいます。
希少がんとは
『人口10万人あたり6例未満の稀ながん、数が少ないがゆえに診療・受療上の課題が他に比べて大きいがん種』の総称をいいます。
希少がんが疑われる場合には、がん専門病院や大学病院と連携し、専門機関での適切な治療を受けることができるよう支援します。
小児がんとは
『小児(15歳未満)がかかるさまざまながん』の総称をいいます。
代表的なものとして、白血病やリンパ腫、脳腫瘍などがあり、その種類はさまざまです。専門治療を必要とする場合には、大学病院に紹介し適切な治療を受けることができるよう支援します。
AYA世代とは
『Adolescent and Young Adult (思春期・若年成人)』の頭文字をとったもので、主に15歳から30歳代までの世代をいいます。
20歳未満の場合、小児がんと同じ種類のがんである場合もあり、その場合は小児がんの治療体制のある大学病院等での治療をお勧めします。20歳以上の場合には、成人に準じた診療科での治療が勧められていますが、がんの種類によって対応が異なるため、まずは受診し診断のうえで治療方針についてよく医師とご相談ください。
妊孕性とは
『妊娠するための力』のことをいいます。
がんやその治療が男女の妊孕性に影響を与えることがあります。そのため、治療前には将来子どもをもつことについてもよく考えることが大切です。「妊孕性温存」という選択肢もありますので、妊孕性についてぜひ主治医にご相談ください。主治医に相談がしにくい、話が分かりにくかった等の場合には、遠慮なく看護師やがん相談支援センターへご相談ください。
ゲノム医療とは
特定の医療機関で実施されるもので、がん細胞の遺伝子を調べ、遺伝子変異を明らかにすることにより、その人の病態に合わせて治療することができます。
大腸がんや乳がんなど一部のがんでは、標準治療としてすでに遺伝子検査に基づく診断・治療が行われています。ゲノム医療は、標準治療がないがんや標準治療を終了した場合などの適応がありますので、詳しくは主治医やがん相談支援センターにご相談ください。
『仕事と治療の両立支援』
「がんの治療があるから仕事はできない」そのように考える前に一度主治医にご相談ください。当院では、がんと診断された時から相談できる「がん相談支援センター」も設置しています。まずはお気軽にご相談ください。