医療機器管理室
特色
平成19年4月に「医療機器に係る安全管理のための体制の確保」が厚生労働省より義務付けられました。
我々は法令を遵守し使用者に対して医療機器の安全使用研修や機器の保守管理に関する計画書の作成と実施、不具合事象に関しての情報の収集や啓蒙に積極的に取り組んでいます。
現在14名(令和5年)と少数ながらも、医療機器管理業務、人工呼吸療法業務、循環器業務、内視鏡業務、手術室業務、血液浄化業務、教育支援業務と多岐にわたる診療支援業務を横断的に展開しています。また、医師の働き方改革法案実施に向けタスクシフト/シェアにも積極的に取り組んでいます。教育に関しては教育プログラムに順じ“総合的な業務ができる臨床工学技士の育成”を目標に力を注いでいます。
業務内容
スタッフ紹介
所属学会・資格等
認定医療機器管理臨床工学技士
3学会合同呼吸療法認定士
透析技術認定士
消化器内視鏡技師
MDIC(医療機器情報コミュニケータ)
日本医療機器学会(代議員)
大阪府臨床工学技士会(代議員)
大阪府臨床工学技士会(学術委員/呼吸部門)
人員構成
臨床工学技士: 14名
主な専門職の配置
・認定医療機器管理臨床工学技士
・認定血液浄化関連臨床工学技士
・周術期管理チーム臨床工学技士
・臨床ME専門認定士
・3学会合同呼吸療法認定士
・日本アフェレシス学会認定技士
・消化器内視鏡技師
・透析技術認定士
・腎代替療法専門指導士
・MDIC(医療機器情報コミュニケータ)
・呼吸治療関連専門工学検定試験合格者
シリンジポンプ
低圧持続吸引ポンプ
輸液ポンプ
逐次型空気圧式マッサージ機
経腸栄養ポンプ
超音波血流計
人工呼吸器
ヘッドサイドモニター
マニュアル式除細動器
セントラルモニター・テレメーター送信機
AED
医薬品注入コントローラー
超音波診断装置
離床センサー
自己血回収装置
保育器
体外衝撃結石破砕装置
尿流動態検査装置
人工呼吸療法業務
人工呼吸器は呼吸機能を代行する生命維持管理装置の1つです。
医師の指示の下、人工呼吸器の設定や経過観察を行い、安全かつ効果的な人工呼吸療法を目指しています。
毎日の使用中点検などを通じ適切な呼吸サポートが出来ているか医師と相談しながら患者さんのQOL向上に寄与しています。
また、日常点検や計画的な保守点検を行い、事故やトラブルを未然に防ぐように努めています。
チーム医療にも力を入れており、“呼吸サポートチーム(RST)”を組織し、医師や各コメディカルの専門知識を用いて人工呼吸器早期離脱にむけ日々貢献しています。
人工呼吸器
メーカー
台数
Evita V500
ドレーゲル
4台
Servo I/S
7台
V60
フィリップス
3台
HAMILTON MR10
日本光電
1台
オキシログ 3000
ドレーゲル メディカル ジャパン
2台
フロージェネレーター
メーカー
台数
AIRVO2
フィッシャー & パイケル
5台
心臓カテーテル業務
心臓カテーテル検査および治療時の業務として、清潔野介助業務、冠動脈検査に用いるIVUSやFFR時の操作、スワンガンツカテーテル検査での圧記録などのポリグラフ操作を行っています。
他業務として治療の準備、デバイス管理やトラブルなどの対応を行い、検査・手技の円滑化に貢献しています。
ペースメーカー業務
不整脈に対して電気的刺激を行うペースメーカの埋め込み時の立会いや定期的な外来診療の補助、緊急時・手術前後などのペースメーカ点検を行っています。
2018年度より遠隔モニタリングシステムを導入した管理体制を実施しています。
ポリグラフ
メーカー
台数
RMC-5000M
日本光電
1台
侵襲式体外式ペースメーカ
メーカー
台数
3077(SSI)
セント・ジュード・メディカル
1台
3085(DDD)
セント・ジュード・メディカル
1台
IABP
メーカー
台数
CARDIOSAVE
ゲティンググループ・ジャパン
1台
ECMO
メーカー
台数
SP200C
テルモ
1台
内視鏡業務
消化器内視鏡業務
2009年より臨床工学技士が消化器内視鏡業務に関わり、2012年から常駐業務を行っています。当院では機器の保守管理、システム管理、臨床支援、デバイス管理、環境整備の5つの業務を臨床工学技士が担っています。臨床支援という面においては特殊検査・治療時(ERCP/EUS/ESD/小腸内視鏡など)にデバイス操作や準備を行っています。
カプセル内視鏡業務
2018年より業務を開始し、カプセル内視鏡関連機器の管理および検査時の装置の取り付けを行い、検査実施後の1次読影を臨床工学技士が行うことにより、2次読影を行う医師の業務量軽減に貢献しています。
システム
メーカー
台数
CU-1500・CV-290
オリンパス
4台
CLV-290SLなど
オリンパス
4台
スコープ
メーカー
台数
GIF-XZ1200など(経口)
9本
GIF-1200Nなど(経鼻)
5本
CF-HQ290Iなど(経肛門)
オリンパス
8本
TJF-290V など(側視)
2本
GF-UCT260(超音波)
1本
SIF-Q260(小腸)
1本
超音波プローブ
メーカー
台数
UM-DP20-25Rなど
オリンパス
2本
高周波手術装置
メーカー
台数
VIO-3など
アムコ
3台
内視鏡洗浄装置
メーカー
台数
OER-6
オリンパス
3台
OER-4
オリンパス
1台
泌尿器科業務
手術室業務
手術室では多くの医療機器が使用される為、日々の機器点検が重要です。我々は、手術が安全で効率的に行えるような機器管理体制を構築しています。
また、臨床支援業務としては、外科手術におけるスコープオペレーター業務や泌尿器科領域でのレーザー手術装置の操作・記録、下肢静脈瘤焼灼術でのレーザー手術装置の操作、整形外科領域での人工関節手術支援ロボットや神経筋伝達装置の準備・操作、耳鼻咽喉科領域での医師の術中介助など積極的に業務介入を行っています。
保守管理機器
麻酔器
電動止血装置
吸入麻酔薬用気化器
超音波手術器
麻酔記録システム
白内障超音波乳化装置
生体情報モニター
除細動器
脳波スペクトル分析装置
手術用顕微鏡
動脈圧心拍出量計
温風式患者加温システム
ビジレオモニター
低圧持続吸引器
筋弛緩モニタリング装置
卓上型高圧蒸気滅菌器
電気手術器
電動式骨手術機
下肢静脈瘤治療用電気手術器
硬性鏡
軟性尿管鏡
フレキシブル硬性鏡
プロンコファイバースコープ
etc…
血液浄化業務
アフェレシス業務
超音波画像診断装置を用いたバスキュラーアクセス管理業務
多用途透析用監視装置
メーカー
台数
DCS-100NX
日機装
23台
個人用透析装置
メーカー
台数
DBB-27
日機装
1台
DBB-03
日機装
1台
メーカー
台数
ACH-Σ
旭化成メディカル
1台
透析用水作成装置
メーカー
台数
MX257C-H
日本ウォーターシステム
1台
多人数用透析液供給装置
メーカー
台数
DAB-30E
日機装
1台
A剤溶解装置
メーカー
台数
DRY-11A
日機装
1台
B剤溶解装置
メーカー
台数
DRY-01
日機装
1台
超音波画像診断装置
メーカー
台数
LOGIQ e
GEヘルスケアジャパン
1台
透析支援システム
メーカー
Furure Net Web +
日機装
教育支援業務
医療機器の安全使用に必要となる情報収集を行い、医療従事者が医療機器の機能を最大限に発揮できる事を目的に教育支援業務を行っています。
当院では現在17コースの医療機器操作講習会を設けており、基本操作に関する講習会は、看護部の院内研修の一環として参加できるよう調整し定期開催しています。また、動画による研修も積極的に取り入れ、電子カルテ端末より自由に視聴できる仕組みを構築しています。
実施コース一覧
人工呼吸器
Servo・Evita基本操作
Servo応用操作
V60基本操作
AIRVO2基本操作編
NPPVマスクフィッティング
グラフィックモニタから患者をみる
シリンジポンプ
テルモシリンジポンプ基本操作
輸液ポンプ
テルモ輸液ポンプ基本操作
除細動器/AED
基本操作
転倒防止
センサーマット/転倒むし基本操作
生体モニター
覚えよう!きれいな心電図波形を出すテクニック
DS8900基本操作
DS7680/7740基本操作 他
臨床工学技士への教育
臨床工学技士が安全に独り立ちできるよう、業務分野別に教育プログラム/業務進行チェックリストを作成し指導方法を統一しています。
また臨床工学技士としての視野を広げることを目的に部内インターンシップ制度を導入し、各部門の業務内容を知る機会を設けています。